
2019年7月11日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機『はやぶさ2』が、小惑星リュウグウの表面に2回目の着陸を成功させました!
これが宇宙・太陽系の謎を解明する手がかりになっていくそうです。
その日におこなわれたJAXAの記者会見では、この成功を「100点満点中1000点」とコメントされて話題になりました!
はやぶさ2は何をするものなの?
どこがそんなにすごいの?
今回の記事は、宇宙で素晴らしい活躍をした『はやぶさ2』についてみていきましょう♪
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もくじ
はやぶさ2って?

小惑星探査機『はやぶさ2』は、数々の新しい技術に挑戦し2010年6月に地球への帰還を果たした、小惑星探査機『はやぶさ』の後継機です。
初代の『はやぶさ』は2003年5月9日に宇宙科学研究所(ISAS)が打ち上げた小惑星探索機です。新しい航行方法をおこないながら、太陽系の始まりを解明するために、小惑星イトカワのサンプルを持ち帰りました。
今回の『はやぶさ2』は、2014年12月3日にJAXAが打ち上げました。地球から約3億キロも離れた小惑星リュウグウのサンプルを採取し、持ち帰るのが目的です。
『はやぶさ2』の帰還は2020年末を予定されています。
小惑星リュウグウとは?

小惑星リュウグウは、地球と火星の間の軌道を公転する、直径約900メートルの小さな天体です。だから小惑星と言うんですね^^
ただ、リュウグウが小さい天体であるために、その引力を利用して近付くことができないので、『はやぶさ2』は約2年半かけて少しずつリュウグウに近付きました。
リュウグウは、小惑星イトカワよりも惑星ができた当時の状態を保っているので、より太陽系と生命の謎を解明する手がかりを得られるそうです。
ワクワクしてきますね♪
はやぶさ2は何をしたの?
『はやぶさ2』は小惑星リュウグウのサンプルを採取したということですが、実際どんなことをしたのでしょうか?
こちらは『はやぶさ2』のミッションをまとめられた動画です^^
『はやぶさ2』は2014年12月3日に種子島宇宙ステーションから打ち上げられました。
2018年6月27日に小惑星リュウグウの元に到着し、リュウグウの周囲を位置どりはじめます。
平成30(2018)年6月27日 9時35分(日本時間)――
JAXAは、小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星リュウグウへの到着を確認しましたのでお知らせします。https://t.co/bSYfJEd7Kt#Ryugu #hayabusa2 pic.twitter.com/DjuUL8fEOe
— JAXA(宇宙航空研究開発機構) (@JAXA_jp) June 27, 2018
そして、2019年2月22日に小惑星リュウグウに第1回タッチダウン(着陸)をおこない、表面の物質を採取しました。弾丸を発射して舞い上がった物質を採取しました。
【記事更新】タッチダウン (TD) 直後に撮影した画像です!https://t.co/uDkIoyU5TV
(1枚目) TD 後の上昇中に広角の光学航法カメラで撮影した画像。探査機影の下がTDによって変色しています。
(2) TD予定地点を重ねた図です。矢印の先はターゲットマーカです。
(3, 4) 比較用の過去画像です。 pic.twitter.com/TEcuAR32wc— 小惑星探査機「はやぶさ2」 (@haya2_jaxa) February 25, 2019
2019年4月25日には、リュウグウの表面に金属弾を発射して人工クレーターをつくり、内側の岩石をむきだしにさせました。
【CRA2】衝突装置(SCI)がリュウグウに衝突したところに、クレーターが形成されていることが確認できました。
JAXAプレスリリース:https://t.co/Ktija7qhbXSCI衝突前後を比較した写真: pic.twitter.com/4HgRWW686j
— 小惑星探査機「はやぶさ2」 (@haya2_jaxa) April 25, 2019
【CRA2】形成された人工クレーターの正確な大きさや形は今後詳しく調べますが、幅20mほどの領域の地形が変化していることが分かります。これほど大きな変化が起こるとは想定していませんでしたので、プロジェクト内でもさっそく活発な議論が起こっています。惑星科学の新たな進展が期待できそうです。
— 小惑星探査機「はやぶさ2」 (@haya2_jaxa) April 25, 2019
2019年7月11日、4月に作ったリュウグウの人工クレーター部分にタッチダウンをおこないました。太陽光や宇宙線で変質していない、むき出しとなった内部の物質を採取しました。
【PPTD】7月11日、10:51 JST、gate5の確認を行い、探査機状態が正常であることと、タッチダウンシーケンスが予定通りに実行されたことが確認されました。これをもって、津田プロマネから第2回タッチダウンの成功宣言がありました。
— 小惑星探査機「はやぶさ2」 (@haya2_jaxa) July 11, 2019
【PPTD】本日(7月11日)のタッチダウン直後に、広角の光学航法カメラで撮影された画像です。1枚目は機上時刻で10:06:32(JST)に撮影されたもので、多数の砂礫が舞い上がっている様子がわかります。2枚目は、10:08:53の撮影で、中央付近の周りより黒っぽくなっている部分がタッチダウンによるものです。 pic.twitter.com/xZ3lzbj6B7
— 小惑星探査機「はやぶさ2」 (@haya2_jaxa) July 11, 2019
【PPTD】こちらは、小型モニタカメラ(CAM-H)がタッチダウンの前後に撮影した画像です。1枚目がタッチダウン4秒前、2枚目がタッチダウンの瞬間、3枚目がタッチダウン4秒後です。3枚目の写真には多数の岩石が舞い上がっている様子がわかります。 pic.twitter.com/CSljRmKpnp
— 小惑星探査機「はやぶさ2」 (@haya2_jaxa) July 11, 2019
『はやぶさ2』の2度のタッチダウン成功により、リュウグウ表面の物質と内部の物質を両方得たことで、宇宙の解明により近づくことができたのです♪
はやぶさ2のすごさとは?
第2回タッチダウン成功後の記者会見では、今回の『はやぶさ2』の働きを「100点満点中1000点」と評価されていました。
ミッションを成功していっている『はやぶさ2』のすごさはどこにあるんでしょうか?
こちらは7月11日の会見の動画です。
完璧でトラブルなし!
初代『はやぶさ』は様々なトラブルに見舞われながら地球に帰還したことから、そのドラマを映画化もされました。
今回の『はやぶさ2』は全くトラブルなし!淡々と予定通り完璧にミッションをこなしました。
これは技術的に見て非常に困難なことだそうです。
そのことから、津田プロジェクトマネージャーに「100点満点中1000点」「きちんとできている技術にはドラマはない」との言葉を言わせるまでになったんですね^^
タッチダウン直前から自律運転
地球からリュウグウのそばにいる『はやぶさ2』までの通信は約18分のタイムラグがあるそうです。そのため、リュウグウへのタッチダウン前後は『はやぶさ2』自身による自律運転となっていました。
自律運転に切り替わる直前までのコントロールが完璧でした!
2度目のタッチダウンが失敗すると、1度目のタッチダウンで得られた物質まで失ってしまうリスクもあります。
そのため、『はやぶさ2』に想定されるあらゆるパターンのトラブルへの対処を組み込ませることで、完璧な自律運転をさせることができました!
着陸地点の誤差がほとんどない!
地球から小惑星リュウグウまでの距離は約3億キロメートル。
その膨大な距離を隔てていながら、着陸地点の誤差は2回とも1メートル以内とのことです。
リュウグウの着陸地点をほぼ中心に捉えてタッチダウンを進めていったということなので、『はやぶさ2』の精度は本当にバツグンだったんですね!
まとめ
今回は、小惑星リュウグウに2度目のタッチダウンを成功させた小惑星探査機『はやぶさ2』についてみていきました!
完璧にミッションを遂行させたJAXAのプロジェクトチームは、本当にすごいチームですね!
2020年末に帰還する『はやぶさ2』。一体どんな結果を持ち帰り、宇宙の真理を教えてくれるのか…。帰還が待ち遠しいですね!
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