
女子レスリング57キロ級では熾烈な代表争いが繰り広げられていました。
現在五輪4連覇中で東京五輪で5連覇を目指している伊調馨と、2016年リオ五輪63キロ級の金メダリストの川井梨紗子の2人が世界選手権(カザフスタン)への切符をかけ戦っているからです。
この世界選手権で川井がメダルを獲得した場合、川井が東京五輪の代表に内定するため伊調はここで何としても勝っておく必要があります。
そして7月6日、埼玉県和光市で世界選手権代表を決めるためにプレーオフが行われた。
その結果
川井が伊調を破り世界選手権への切符を手に入れました。
敗れた伊調薫は五輪代表落選が決定!?

川井が勝利したことで世界選手権に出場ができなくなった伊調だが東京五輪への望みが絶望的になったわけではない。
ただ、とても可能性の低いものだと言えるでしょう。
伊調が東京五輪代表になれる可能性が残るのは川井が世界選手権でメダルを獲得できなかった場合です。
ただ川井は別階級ではあるものの世界選手権2連覇を達成しており、今回の伊調との戦いに勝ちこの勢いで世界選手権3連覇を成し遂げそうです。
青森県出身でレスリングの伊調馨選手がプレーオフで川井梨紗子選手に負けて来年の東京オリンピック出場が絶望的になりました。
残念です。 pic.twitter.com/nYfYIz2siC— おがちゃん (@1919yomato) July 6, 2019
全国的には #伊調馨 推しなのだろうけど、石川県的には #川井梨紗子 の日なのだ!#東京五輪 #レスリング #北國新聞 #北陸中日新聞 pic.twitter.com/Jecp4ScQie
— ysys (@zweigen12) July 6, 2019
姉妹で目指す東京五輪

川井は今シーズン、これまでの63キロ級から1つ下げた57キロ級にエントリーしている。
川井が下げることがなければ伊調と争う必要もなかったわけだが、なぜ川井は階級を落としたのでしょうか?それには川井の妹である川井由香子が大きく関わっていました。
川井姉妹は2020年の東京五輪で姉妹揃って金メダルを取ることを目標に掲げています。
川井梨紗子がこれまで通りの階級にエントリーすると妹の由香子と同じ階級になってしまうため、姉の梨紗子が1つ階級を下げたのです。
由香子は近年62キロ級で活躍しており2018年と2019年では多くの優勝、準優勝を飾っています。
2019年の全日本選抜選手権優勝、アジア選手権で2位
こういったことから姉の梨紗子が57キロ級に、妹の由香子が63キロ級にエントリーしたと考えられます。
川井梨紗子勝ったーーーー!!
目指せ姉妹でオリンピック!!#川井梨紗子— きらら (@XXXXkirakiraXXX) July 6, 2019
https://twitter.com/atsushi201857/status/1147374523005591553
1度はどん底に落ちた川井梨紗子の逆転劇

川井は2018年12月に行われた全日本選手権で伊調に敗れています。
世界選手権への出場権を手に入れるためには全日本選手権と全日本選抜選手権の両方に優勝する必要があります。
全日本選手権後、川井は負けた悔しさと自分のふがいなさに「戦うことが怖くなった」とどん底にまで陥りました。
ですが川井は自分を信じ、執念を見せ見事全日本選抜選手権で伊調に勝ち優勝しました。
そのため世界選手権への切符はプレーオフに持ち込まれる事になったのです。
そして今回のプレーオフで川井が勝ったため、川井が9月にカザフスタンで行われる世界選手権に出場することが決まりました。
敗れた伊調はどうなる?東京五輪は出場できない?
試合後、伊調はインタビューに対してこう答えている。
「やれることはやったので悔いはない。梨紗子が強かった。今は待つ身なのでどうなるかは分からないですけど、レスリングに携わっていきたい」
東京五輪に出場できる可能性は極めて少ないが、今はただ代表が発表されるのを待つしかできることはなさそうだ。
伊調は五輪を4連覇するなど素晴らしい成績をおさめてきた選手であり、人柄の良さでも知られています。
例え今回の東京五輪に出場できなくても彼女を応援していきたいと思います。